今週の日経平均株価は続伸。押し目を形成せずに順調な上昇トレンドを見せている。これまで世界の株式市場を先導してきたアメリカ市場に比較しても、その相対的な強さは歴然だ。「不安要素がない」と感じることが、唯一の不安要素であるような相場環境だが、ひとまずは強気目線の継続でよさそうだ。

 3月16日、先週から計画していたとおり、ある程度の分散効果を期待しつつ、3242アーバネットコーポレーション、3686ディー・エル・イー(DLE)、6058ベクトル、6432竹内製作所、7435ナ・デックスにほぼ均等に資金を分散してポジションを取った。どの銘柄もポジションを取って以降の値動きはまずまずで、悪くない展開だ。これらの銘柄は気絶投資法と入金投資法を継続し、ファンダメンタルズ面の悪化か、明確な下落トレンド入りが確認されるか、または期待どおりに株価が順調な上昇トレンドから末期に見られるオーバーシュートで割高になったと判断できるまでは、ひたすらホールドを決め込むつもりだ。そもそも僕はこれまでの投資結果を見ても明らかなように、短期トレードがヘタクソなので、よほどのことがない限りは銘柄を入れ替えない方針で臨みたい。個別銘柄のスクリーニングや調査は保有銘柄のパフォーマンスが悪化したときにのみ行って、不必要に売買回数を増やさないようにしたい。保有銘柄がボラティリティの少ない堅調な上昇トレンドを維持しているのであれば、手放す必要などないというのが、トレンドフォロー派の僕の信念だ。以下、数が多いので長文になってしまったが、銘柄を選んだ理由を後からでも振り返られるように記載しておく。

 3242アーバネットコーポレーションはPERが10倍にも満たないよくある割安不動産株の一つだ。この手の株は確かに低PERではあるのだが、その低PERが常態化しており、場合によっては5倍ほどのPERも正当化されてしまう。中でも消費増税の影響から成長性を評価されていないため、マンション分譲が中心の不動産会社はその傾向が強い。一方、アーバネットコーポレーションは投資用マンション開発の専業であり、こちらも低PERが正当化されがちな事業形態だが、円安や2020年東京オリンピック開催を背景とした海外投資家の旺盛な需要を取り込むことに成功しており、一般のマンション分譲の不動産会社に比較して、成長性を維持できると思われる。また、アーバネットコーポレーションの特徴として、土地の取得と設計までを自社で手掛け、建設と販売は他社に卸す事業形態であることから、今後起こるかもしれないバブル的な不動産投資家の「超」需要増にも臨機応変に対応できると思われ、自社で物件を保有するリスクを抑えながらも、素早い土地取得と設計のサイクル回転によって、高いリターンを得られると思われる。新興市場の小型株であるものの、株価は長期のソーサーボトムから綺麗な上放れを達成しており、目先上昇トレンドを開始しているところも評価できる。

  3686DLEは2014年に上場した若い会社であるが、株価は厳しい下落圧力によってなかなか上昇できていない。しかしながら、事業の成長性は素晴らしく、主力商品である「秘密結社鷹の爪」は10年ほど前の作品であるにもかかわらず、上場以降に一気に需要が増加しているほか、インターネット時代のキャラクタービジネスの先駆者として、低予算かつ多様なキャラクター展開で着々と基盤を築きつつある。キャラクタービジネス自体は水物ではあるものの、DLEは民間企業だけではなく、地方公共団体からの受注も多く、事業基盤そのものは思いのほか手堅いように感じる。また、「秘密結社鷹の爪」の次に成長しつつあるキャラクター「パンパカパンツ」は、親日国で訪日外国人旅行者数トップクラスの台湾でも積極的に展開しており、今後の一層の人気化が期待できるIPだ。PERは30倍と割安とはいえない水準だが、一つのIPのヒットが爆発的な売上高と営業利益率の向上に繋がるビジネスモデルであることから、何かしらのきっかけで大きく株価が跳ねる可能性があり、主力商品の「秘密結社鷹の爪」がまだ成長途上であることからも、大きな業績下振れの懸念も高くはないと思われ、PER30倍が高すぎるということはない。また株価の下落トレンドに対して、投信保有率は右肩上がりで向上しており、機関投資家好みの銘柄だという点も評価できる。チャートも6か月ほどの長期の底入れを経て、出来高をほとんど減らしており、先月には下値をブレイクアウトした後すぐさま反転する、ふるい落としのパターンを形成したことから、今後の上昇トレンド入りが期待できる展開だ。

 6058ベクトルは2014年に東証一部に市場変更した成長企業であり、インターネット上のニュースサイトを活用した、企業や商品の一般消費者向けのPR事業を主力とする企業だ。広告宣伝をサポートするという点やクールジャパン関連株という点で、DLEに事業領域や市場テーマは一部重なるが、そこまで厳密に分散投資にこだわる必要はないと思ってベクトルとDLEの投資は並行することとした。ベクトルはほぼ毎年、売上高と営業利益の20%成長を達成しており、グロース企業としてPERは現在30倍で評価されている。経営計画でかねてから標榜してきたアジア一帯への進出も、前期までにすでに果たしており、今期は収穫期として一層の成長が見込まれるところは評価できる。また、訪日外国人数の大半を占めるアジア地域でのPR需要は、今後益々増加すると思われ、市場全体の追い風がある状況だ。IR事業への進出も野心的で面白い取組みで、これまでIRコンサルティングを行ってきた6035アイ・アールジャパンホールディングスのように良いIRを作るサポートではなく、良いIRを拡散させるサポートをするという点で差別化している点が中々鋭く、また将来性のある取組みだと感じる。株価は長期の上昇トレンドから一服しつつも値崩れせず、高値圏でボラティリティを減らしながら1年以上もみ合っており、上昇のエネルギーを貯め込んでいると思われる展開だ。投信保有率も高く、機関投資家が上値を買う展開となれば素晴らしく息の長い上昇トレンドとなることが期待できそうだ。

  6432竹内製作所は2015年3月16日にJASDAQから東証一部へと市場変更したばかりの中堅建設機械メーカーだ。製品ラインナップは同業大手である6301コマツや6305日立建機と比較すると、非常にコンパクトであるが、主力製品のミニショベルが欧米で好調であり、営業利益は倍増している。また、生産拠点が日本国内に集中していることからも、同業大手と比較して特に円安メリットが大きく、爆発的な利益拡大に繋がっているほか、地味だが工場設備やITシステムの導入を前期に完了していることから、減価償却費の負担があるとはいえ、中長期的な営業利益率の向上が見込めるだろう。現在のPERは12倍と特に割高感はなく、東証一部への市場変更によりTOPIX組み入れ需要もあること加え、すでに株価は高値圏での6か月以上のもみ合いベースから上放れを見せており、中小型株ながらも円安株高の筆頭となって、今後も上昇トレンドを継続することが期待できる。

 7435ナ・デックスはよくある不人気閑散系の機械商社・メーカー株であり、株価が新高値圏にある現在でもPERは7倍にも満たない。しかしながら、主力とする自動車業界の設備投資需要が旺盛で、売上高と営業利益が一気に跳ね上がったことで、株価は2015年から新高値圏へと達した。四半期ごとの利益成長は加速しており、PERでの低評価に比較して業績モメンタムの加速が確認できることは評価に値する。これまでナ・デックスの株価は業績モメンタムが確認されるごとに、ベース形成とブレイクアウトを繰り返しながら階段状に上昇してきたが、不人気閑散銘柄の宿命として綺麗な上昇トレンドを形成することはできなかった。2014年は1年に渡る長期のベースを形成していたが、今年に入ってからチャートは典型的なカップウィズハンドルのパターンを作って上放れしており、業績モメンタムに株価モメンタムも伴う展開になりつつある。今後の長期的な上昇トレンドの形成には継続的な営業利益の拡大が必要ではあるが、世界的な株高が継続するのであれば設備投資需要は好調に推移すると見込まれ、株価がファンダメンタルズを先取りする展開が期待できそうだ。

 以上の理由により5銘柄にポジションを取ったが、どの銘柄もまだまだボラティリティの少ない落ち着いた値動きだ。僕はもともと中長期のトレンドフォローで50%から200%程度の含み益を目指す方針なので、落ち着いた値動きは退屈だけど本来は理にかなっており、不自然な値動きやファンダメンタルズの悪化が見られない限りは、焦らずしっかりと気絶投資法で保有していきたい。 


取引:3242アーバネットコーポレーション、3686ディー・エル・イー(DLE)、6058ベクトル、6432竹内製作所、7435ナ・デックスを新規購入
保有銘柄:3242アーバネットコーポレーション、3686ディー・エル・イー(DLE)、6058ベクトル、6432竹内製作所、7435ナ・デックス、7614オーエムツーネットワーク
保有資産評価:19,258,812円(先週比+121,330円)